就職する際に、企業名や業績名などを見て「どの企業に就職したいか」を探している人はたくさんいますが、実は「どのように働きたいのか」を考える事の方が就職活動にあたっては重要です。
終身雇用、年功序列の雇用制度は崩壊し、1つの会社に新卒で入社して定年まで勤めあげるというのが極めてレアケースになりました。
大企業に勤めても業績不振によってリストラにあうかも知れませんし、人間関係などによって退職を余儀なくされるかもしれません。
このような時代においては一つの会社に勤めあげるのではなく転職をする事を前提にキャリアプランを考える事が重要なのです。
つまり、新卒でどの企業に就職したいかだけではなく、その会社でどのようなスキルを身に付けてどのような業界や職種で働きたいか、働き方の方が現代においては重要になっているのです。
本記事では、どの企業で働くかと並んで重要な、どの企業で働くのか、職種の決め方について解説します。
Contents
どのような職種があるのかを知っておこう
一般的に新卒採用では総合職か一般職かを選択する事はあっても、一部の技術職を除いて新卒で職種採用されるという事はレアケースです。
ただし、例えば銀行ならばはじめは営業に配属される可能性が高い、一般職なら事務に配属される可能性が高いと、すでに就職する段階から成りうる職種は限定されていっています。
では、ざっくりと3パターンに分けてどのような職種があるのかについて説明します。
フロントオフィス系の職種
まず、挙げられるのが、営業や顧客サービス、マーケティングなどの会社の売上を作っている職種でこれらの職種の事をフロントオフィスと言います。
新卒の総合職で入社するとフロントオフィス系の職種につく事が多いです。
職種の平均よりは給料は高めですが、ノルマなどがあったり、仕事は厳しい傾向にあります。ただし、転職は比較的容易です。
バックオフィス系の職種
フロントオフィスとは逆に、人事や経理、総務など直接顧客と接することなく、会社組織の運営業務を行っているのがバックオフィス系の職種です。
新卒採用の場合、一般職はバックオフィス系の職種になりやすい傾向があります。
バックオフィス系の職種については業務が二極化する傾向にあります。
例えば法務や経理のプロフェッショナルとなっていくと実質的に税理士や弁護士のように専門知識になり仕事は高度になります。
一方で、伝票の打ち込みや単純作業で誰でもできそうな業務の中心となる場合もあります。
また、全職種の平均よりは給料は低目です。
ただし、優秀なバックオフィスの社員はどの企業も欲しがっており転職も比較的容易ですが、単純な事務作業を行う人は派遣社員が主流になっているので転職が難しくなる可能性はあります。
研究・技術系の職種
上2つとは別のタイプの職種として挙げられるのが、研究・技術系の職種です。
例えば、商品開発やエンジニアなどの職種で、これらの職種では人材の高度化が進み、純粋な研究職では理系の大学院卒などが多く採用される傾向があります。
また、選考方法も研究室の推薦など他の職種とは少し毛並みが違っています。
一般的に給料が高い傾向がありますが、転職できるかどうかは保有している技術や研究分野によります。
もちろん職種選びに失敗した場合、職種を変える事は可能ですが、職種を変える事は何かと苦労が付きまといます。
例えば、総務で働いていた人材を技術職として採用する場合、新たな教育コストが伴うので企業としてリスクとなります。
このような理由から転職する際には前職での職種が希望している業種とマッチしているのかは非常に重要となります。
また、フロントオフィス、バックオフィス、研究・技術系の3種類では働き方自体が大きく異なるので、どれかの働き方に慣れると違う種類の働き方に変えるのは非常に困難です。
このような理由から職種を意識して就職活動をしたほうが良いでしょう。
職種選びのポイントは働き方を決めること!
では、どのように職種を選べば良いのでしょうか。職種選びのポイントは自分の働き方を決める事だと言えます。
例えば、営業系の職種の場合、実力次第で自分の給料はいくらでも増えますし、優秀な営業人材はどこの企業からもひっぱりだこです。
ただし、会社によっては成績を上げないと厳しい立場になりますし、何かとストレスが伴う職種です。
一方で総務系の職種は一般的にゆったりと仕事をする事が可能です。
確かに総務も生産性を突き詰める事が可能ですが、他の職種と比較するとそれほど厳しい課題を経営陣から課せられることはありません。
ただし、転職は一般的に難しく、会社の中でも出世しにくい職種の1つとして挙げられます。
また、研究職の場合は、ハードワークになる場合と比較的仕事が少ない場合と極端になる傾向があります。
研究の場合は、他の職種以上に成果が求められるので、研究成果を出すためにハードワークになるタイミングもありますし、成果を上げられなければ研究の中止やリストラもありえます。
ただし、優秀な研究者は転職市場で最も望まれている職種の一つで高給が得やすかったり、研究分野によっては自分の好きな研究を続けながら給料を貰えたりします。
研究者は会社に所属しながら自分の専門分野を常に磨かなければならない職種だと言えます。
このように職種によって働き方が変わります。
まず自分が働き方において何を重視するのか、例えば報酬、ワークライフバランス、ストレスなど働き方の軸を探した上で職種を探した方が良いでしょう。
中小企業は職種の業務内容の幅が広く、大企業は狭くなる傾向がある
このように職種を決める事が重要だと説明してきましたが、もちろん職種の業務の幅も企業によって異なります。
ある程度一人でどのような業務をこなせるようになって将来は独立したいという人はもしかすると大企業よりも中小企業に勤めた方が良いかもしれません。
大企業の場合は人数が多い分、組織の機能分化が細かくなっている分、職種毎の業務内容も狭くなる事になります。
例えば、新規営業を行う部署とルート営業を行う部署が別だったり、マーケティングの部門も広報と商品企画にわかれている事もあります。
また、人数に余裕があるので管理職になれば第一線で実務を行わずにマネジメント業務だけを行う事になる場合もあります。
これに対して一般的に中小企業は社員の人数が少ないので、組織の機能分化は大企業と比較して大まかになりがちです。
例えば、営業が新規もルートも問わずにとりあえず顧客を取って来たり、社内で働く事務員さんが総務も経理も法務もなんでもこなしていたりと、一人一人に求める業務内容の幅が広くなる傾向にあります。
このような点から言えば、起業する為に必要な様々な業務内容を短期間で取得しようとすれば、大企業よりも中小企業の働き方が向いているという事がわかります。
まとめ
以上のように就職する際の職種選びのポイントについて解説してきました。
就活生が失敗しがちなのは企業選びよりもむしろ職種選びでした。
例えば、まったり高給なイメージで公務員になったけれども、実は薄給、激務で退職したいけれども、一般的に転職で好まれる職種のキャリアを持っていないので転職がしにくいという事も考えられます。
1つの企業で定年まで働き続ける事が確率的に低いので、自分の目標としているキャリアプランをベースにして就職活動を行う必要があります。
キャリアプランをベースにすると新卒時の就職活動で注意するべきは、どの企業で働きたいかではなく、どの業界で働きたいか、どの職種で働きたいかです。
これから就職活動される方はぜひ、職種選びに注意して就職活動を行ってください。
ペンネーム:R.Y(就活サポーター)新卒でコンサルティング会社に入社後、中小企業の採用サポートに従事。
数十社の企業の採用業務に携わってきました。
現在はフリーランスの経営コンサルタントとして様々な企業の経営サポートを行っています。
就活に関しては企業の目線を踏まえつつ、就活生の皆様に実践的で役立つ情報を提供できるように取り組んでいます。
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