「内々定が取り消しになることってあるの?」

「内々定がもらえても内定がもらえるとは限らないって本当?」

「内々定が取り消されて”無い内定”になってしまわないか不安・・・」

そんな疑問や不安をお持ちの就活生の方も多いのではないでしょうか?

今回は内々定の取り消しについて説明していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!

内々定の取り消し-イメージ

そもそも内々定ってどんなもの?

「内々定と内定ってどう違うの?」

あまり違いがわからないと思ってしまう方も少なくないでしょう。

内々定と内定は共に企業が「あなたを採用します」と教えてくれる通知ですが、実は内々定と内定には大きな違いがあります。

結論から言えば、内定は採用通知、内々定は採用「予定」通知なんです。

内々定の場合は、あくまで「予定」であること。

正式な書類を交わしているわけではなく、口約束をしている状態のことですね。

そのため、法的な拘束力がなく、企業側が内々定を取り消すことができるというわけです。

また、就活生側は内々定をもらった後も、就職活動を続けても問題はありません。

しかし、企業側が内々定を出す理由として、欲しい人材を確保するという意図があります。

そのため最近では学生に内々定を出して、学校からの推薦書類を提出させたり、契約書を書かせたりと就活生側から内々定を取り消せない対策をしている企業もあります。

就活を続けさせないために「他社の選考を辞退しなければ内々定はあげない」と言ってくる企業もあるようです。

内々定後に、食事会や研修という名目で、企業の説明会や面接が重なっているスケジュールをわざと選択する企業もあります。

中には、他社の内々定の辞退を迫るなどの「就活終われハラスメント」(通称:オワハラ)と呼ばれる強引な手段を使う企業もあり、大きな問題となりました。

その背景には、就活生の内々定辞退率が高くなっているという事実もあります。

辞退率が高くなるにつれて、企業側が「就活生を逃がすわけにはいかない!」と必死になるのはしかたないかもしれませんね。

内々定が取り消されないか不安!

内定をもらうためには決められている内定日まで待つ必要があります。

そのため、内定日の前に内々定をもらうことができれば、就活は終わったも同然!

・・・なんて思っている就活生も多いかもしれません。

しかし、内々定はあっさりと取り消しになってしまう可能性があるんです。

就活をそこでやめてしまったら、取り返しのつかない状況になってしまう可能性が出てきてしまいます。

内々定をもらったときには安心してしまうものですが、正式に労働契約を結んでいない以上、やはり不安も拭えないですよね。

内々定が取り消しになる理由って何?

企業側が内々定を取り消す場合、どのような理由が考えられるのでしょうか?

順番に理由を見ていきましょう。

就活生に原因があるケース

まずは就活生側に原因があるケースです。

  1. 経歴査証
  2. 必須資格が取得できなかった
  3. 留年
  4. 事件・裁判沙汰を起こした
  5. 病気・怪我など

就活生に原因があり企業側から内々定が取り消される場合、これらが主な理由になります。

労働契約を結んでいる内定の場合であっても、上記の理由であれば企業は取り消しを行うことが可能です。

基本的には問題を起こさなければ、取り消しの理由にはなりませんね。

企業側に原因があるケース

次に企業側の都合で、内々定が取り消しになる主なケースについて説明します。

  1. 人員削減
  2. リストラ回避
  3. 経営にあたり解雇が合理的
  4. 正式な手順で解雇している

1~2の理由は経営が破綻してしまう、もしくは入社させることで現在働いている社員のうち誰かをリストラしなければ経営が危ない状態にあるという場合です。

3の理由の場合には、社員の誰かを解雇するにあたり、社員を解雇するよりもこれから採用する新入社員の内々定を取り消す方が合理的だと判断された場合のケースです。

4については、労働組合や国を通して、解雇の手続きが正常であると認められた場合に使われます。

また、学生や企業が原因でないケースもあります。

特殊なケースですが、災害によって企業の設備が壊れ経営が行えなくなった状態です。

この場合は、学生と企業のどちらにも原因はありませんが、経営することが不可能な場合、正当な取り消しができるようになりますね。

内々定の取り消しに企業側のデメリットはあるの?

企業は内々定を取り消すことができますが、気軽に取り消しているわけではなく、デメリットがあることを知っておかなければなりません。

ちゃんとした理由がないにも関わらず、取り消した場合には企業の評判はがた落ちしてしまうでしょう。

最近では就活の情報が共有されるケースが多く、SNSで拡散されてしまうことも珍しくありません。

そのため、炎上してしまい就活生が応募してくれなくなる可能性は少なくないのです。

さらに、理由なく取り消しを行った場合には、新しい就活生を見つけるために、時間とコストをかけて新卒採用を行わなければなりません。

法的な拘束力はなくとも、企業も簡単に取り消しを行える状態にはない、ということですね。

内々定の取り消しは電話とメール、どちらで連絡がくる?

内々定が取り消される場合、多くの企業ではメール、もしくは書類による取り消しの通知がされることが多いです。

電話で連絡が来る場合もありますが、基本的には一方的に取り消されてしまいます。

ただし、内定を取り消す場合には、労働契約を結んでいるので解雇と同じように手続きをしなければなりません。


内々定の取り消しで賠償金の判例が出たことがある?

法的な拘束力のない内々定ですが、これまでに内々定をめぐって裁判が行われたことはあります。

内々定の通知によって就職活動を終えた就活生が、経営不振によって人員削減をするしかない企業から内々定を取り消されたことが原因です。

判決によると、男性は2008年7月に同社から内々定を得たが、同10月の内定式の2日前に取り消しを知らせる文書が届き、採用されなかった。
文書には「金融危機や原油高騰など複合的要因」が理由と書かれていた。

判決は内々定について「内定までの間、企業が新卒者を囲い込み、他の企業に流れるのを防ぐ活動」と説明し、一審に続いて労働契約にはあたらないと判断。
内定式の直前に一方的に取り消したことは、労働契約を結ぶ過程での信義則に反するとして違法性を認めたが、慰謝料は一審から大幅に減らした。

引用元:http://www.nari-sr.net/

このケースでは、経営が厳しい状況であるにも関わらず、内々定通知を取り消さず内定を確実に出すと伝えていたことが原因となります。

さらに、内定式の2日前に取り消しを行ったことで、就活生が就職活動を行えずに就職ができなかったことが大きなポイントとなりますね。

法的な拘束力がなかったため、賠償金が支払われることのなかった内々定ですが、不当な理由で取り消しが行われ手しまった場合には賠償金が支払われる可能性はあります。

この裁判では2011年に判例が下されましたが、これにより内々定の考え方が変わってくるかもしれませんね。

就活はいつになれば安心して終わることができるの?

結論から言えば、就活に安心できるゴールはありません。

内々定だけではなく、内定をもらっていても正当な理由であれば、取り消しを行うことができるからです。

もちろん内定をもらっている場合には、不当な理由で取り消されたら賠償金が発生することになるので、基本的には取り消されることはありません。

そのため、学生・企業のどちらかに大きな問題がない限りは、安心はできるということですね。

ただし、災害によって企業の経営が行えない状態になり、採用できなくなる可能性もあります。

就職するまで、確実に安心できるポイントはないと言えるでしょう。

最後まで安心せずに就活に取り組もう!

就職活動は就職することがゴールになります。

そのため、内々定や内定をもらったからと言って、安心することはできません。

「内々定をもらったから、就活はもう終わり!」

「成績も悪くないし、取り消しなんてされないはず」

そのように安心したい気持ちはわかりますが、どんな理由で内定の取り消しがくるかはわかりません。

もちろん不安になる必要もありませんが、内々定が取り消された時に安心できる状況を作っておかなければなりませんね。

就職活動は人生を左右する大きなイベントです。

少しでも周りの就活生に差を付けるため、あなた自身のために入念に就活を行っていきましょう!

【この記事を書いた人】
大学卒業後、転職を繰り返して現在はフリーライターとして活動中。自身の就職活動の経験と様々な業界で学んだ知識から、就活生に向けて「何か一つでも就活に有利になる内容をわかりやすく伝えたい」という意識で記事に取り組んでいます。

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